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【お気に入りの逸品】H様邸 No.865 ~80年前のデッドストックのトライバルラグ~

2023年5月30日(火)
リノベーションの先輩に、おうちのお気に入りアイテムを紹介していただく「逸品」コラム。今回は、4年前に中古で購入したマンションをリノベーションしたご夫婦。

注文住宅づくりも経験したことのあるおふたりが以前から愛用していて、新生活でも活躍しているものやリノベーションで手に入れたものたちについてお話を伺いました。


Vol.1:ルイスポールセンのPH4/3
Vol.2:80年前のデッドストックのトライバルラグ
Vol.3:リノベで造作したキャットウォーク
 

蚤の市で一目ぼれしてリビングにお迎え

ダイニングの主役がルイスポールセンの照明だとしたら、リビングの主役はこちら。ヴィンテージのトライバルラグです。これがあることで、シンプルで大人っぽいH邸のリビングに、奥行きとくつろぎのニュアンスが加わります。

「トライバル」とは「部族の」という意味の英語。さまざまな部族の手織りじゅうたんの総称がトライバルラグで、有名なギャッベなどもここに含まれます。敷物では他に遊牧民の女性による「キリム」もよく聞かれますが、キリムは毛足のない平らな敷物のこと。トライバルラグを織るのはトルクメン族、バルーチ族、カシュガイ族、ハムセ族などで、織ったラグは民族の名前や、街の名前で呼ばれます。

H様邸のトライバルラグは、イランとアフガニスタン、パキスタンの国境付近に住むバルーチ族が手織りしたもの。古くから受け継がれてきた複雑な幾何学模様と、深い赤を基調とした色合いが特徴です。H様邸のものも、模様のなかに、まるで小さな世界が織り込まれているよう。ずっと見ていたくなるような不思議な魅力があります。

「いまのマンションに引っ越してきた年の秋だったと思います。ちょうど近くで開催された蚤の市で、このトライバルラグを見つけて、一目で気に入ってしまいました」。80年前のヴィンテージラグで、デッドストックだったため色あせもほとんどなく、こんなに保存状態のいいものはかなりレアなのだそう。

それでも20万円弱と、即決にはかなり勇気のいるお値段。「…いわれてみるとそうですね。でも、コレはどうしても欲しい!と、そのまま買って、持って帰りました」とH様。


民族の貴重な財産である羊の毛を使い、伝統の技術を駆使しながら膨大な時間をかけて織り上げられたラグ。その手ざわりは、驚くほど優しく軽やかです。「猫のルウも気持ちいいみたいで、気が付くと、この上で寝そべっていることが多いんです」とのこと。どうやら猫ちゃんにも、本物が分かるようですね。
 
お気に入りの逸品|デッドストックのトライバルラグ バルーチ族 民族工芸
バルーチ族は、自分で織ったじゅうたんを嫁入り道具にするそう。
お気に入りの逸品|トライバルラグとネコ リビング
「ここ、ワタシの肉球にも気持ちいいのよ」。


 
【逸品Data】
トライバルラグ:蚤の市で購入 約20万円

今回お話を伺ったHさま邸はコチラ
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