【プランナー監修】タワマンをリフォームしたい!低層マンションとの違いや注意点は?
タワーマンション、いわゆるタワマンのリフォーム事例が増えています。タワーマンションの定義は明確に決まっていませんが、建築基準法で厳しい構造強度基準が適用される高さ60m超のマンションをタワマンとするのが一般的。高さ60mといえば地上20階建てに相当します。超高層建築ならではのリフォームのポイントを、プランナーに聞いてきました。
チーフプランナー 阿部
二級建築士、インテリアプランナー、二級建築施工管理技士
お客様の希望の暮らしを丁寧に確認しながら、長年の経験、知識を生かして一歩先の提案を提供。
暮らしの変化に伴って再度リノベーションするお客様、住み替えのお客様からのリピート依頼も多数。
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目次
- 工事時間や養生の内容など、規約が細かいタワマンのリフォーム
- セキュリティが厳しく、事前に職人さんの登録が必要なケースも
- タワマンのリフォーム事例①|ホテルライクなインテリアで
- タワマンのリフォーム事例②|畳からパノラマの景色を楽しむ
- まとめ|タワマンのリフォームでは工期を長めに見ておこう
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工事時間や養生の内容など、規約が細かいタワマンのリフォーム
「工事時間が短く、工事以外の部分にも手間と時間がかかるケースが多め」
タワマンのリフォームは、一般の低層マンションとの違いはあるのでしょうか?
「マンションにはそれぞれに管理組合が定めた規約があるのですが、タワーマンションはそれが特に細かいことが多いですね。
特に工事時間についての規約が厳しく、工事ができる時間や曜日が細かく定められています。例えば日中の限られた時間帯は清掃のためエレベーターが使えなかったり、工事ができない曜日があったり」(阿部プランナー 以下同)。
また、工事ではマンション共用部分の床や壁を傷つけないように保護材で覆う『養生』という作業をおこないます。タワマンは建物が大きいぶん工事現場となるお部屋まで距離が長く、養生のための資材が多く必要になるそう。
「あるタワーマンションでは『養生材を何十枚も用意する必要があります』と明記されていた規約もありました。
さらに、工事期間中は共用部分の養生はそのままにさせていただくことも多いのですが、タワーマンションの場合は、養生を毎回外すように求められることが多いですね。工事に入る前に毎回、養生の作業が発生するため、工期を長めにスケジュールを立てる必要があります」
セキュリティが厳しく、事前に職人さんの登録が必要なケースも
「身なりが定められていることもあるので、全職人に通知が必要です」
セキュリティに厳しいタワーマンションでは、工事で出入りする業者のチェックも細かいことが多いようです。具体的にはどのようにして入るのでしょうか?
「通常は、管理室や防災センターで会社名や連絡先などを記入して受付をし、腕章やカードキーをお借りして建物の中に入ります。ほとんどの場合、建物の入り口や居室はもちろん、エレベーターでもカードキーが必要となります。このカードキーをお借りするのに、数日前にWEB上で予約登録の手続きが必要なマンションがありましたね。
工事に入る職人さんの名前や連絡先などを事前に知らせるよう、定められていることも。他には、職人さんの服装について注意事項が設けられているケースもあります。
タワーマンションならではのセキュリティや高級感を求める方が多く住んでいることから、規約はより厳密になっているようです。ここからは、そんなタワマンをさらに住みやすく、快適にリフォームした事例を見てみましょう。
タワマンのリフォーム事例①|ホテルライクなインテリアで
【築10年|リフォーム面積 約76㎡|工期 約5カ月】
最初にご紹介するのは、タワマンのイメージにぴったりのホテルライクな空間。
キッチンは圧迫感のあった吊戸棚を取り払い、オープンなペニンシュラ型に。
グレーの大理石調タイルやウォールナットの造作収納、間接照明など細部までこだわりを感じさせます。
玄関や書斎の収納家具、デスクもウォールナットで統一して造作。
LDKと個室すべてにガス式床暖房を採用するなど快適さも向上しました。
好みのテイストで暮らしやすいだけでなく、物件の資産価値を高めるリフォームとなっています。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k126.html
タワマンのリフォーム事例②|畳からパノラマの景色を楽しむ
【築11年|リフォーム面積 87㎡|工期 約1.5カ月】
タワマンの醍醐味といえば、大きな窓に広がるパノラマの眺望。
その反面、日差しが強すぎるというお悩みのあったおうちをリフォームした例です。
リビングには遮熱性の高いロールスクリーンを設置し、夏の暑さをやわらげました。
窓際には上がり畳を設けて、ゆったり景色を楽しむことができるようにしました。
上がり畳の下は大容量の収納で、収納不足という課題も同時に解決しています。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m52.html
まとめ|タワマンのリフォームでは工期を長めに見ておこう
工事時間が限られていたり、手間のかかる作業がやや多いタワーマンションのリフォーム。さらに、多くが都心に立地しているため工事車両を停めるための駐車場が見つかりにくかったり遠い場合が多く、職人さんが車に道具などを取りに行くのに時間がかかってしまうことも。
結果的に作業時間が少なくなり、低層マンションよりは工期は長くなりがちです。タワマンのリフォームを検討している方は、スケジュールに余裕をもって計画するのがオススメです。
スタイル工房のワンストップリノベーションなら、物件購入前にマンション規約なども確認し、実現したいリフォーム内容と合わせて、おおよその工期や全体予算についてのアドバイスが可能です。気になる方は、ぜひ個別相談会へ。オンラインでも参加できます。