国産材の使用で川上から日本を豊かに!? 〜Y様邸Vol.2〜
2020年4月17日(F)
リノベーションのリアルな現場をお伝えする「リノベ密着レポ」。今回は、購入した中古マンションをフルリノベーションした事例です。ご自身の実体験から熱望した「家族にも環境にもうれしい住まい」とは、どんなものなのか? Y様にじっくりお話をうかがいました。
住まいの環境をよくするために、自然環境から考えよう
——幼少期の環境教育や子育て体験から、環境保護につながる活動をされているそうですが、具体的にはどんなことを?
Y様●子育てを始めてから、住宅の環境が大切なことを実感しました。できるだけ良質な天然素材を使ったほうがいいと。その天然素材は、自然環境が守られてこそ手に入るもの。だから、一人ひとりが自然を大切にしたり、その恵みを活かすことで豊かに生きる、そういうことが大事だと改めて思いました。それを世の中に発信したいとも・・・
——自然素材のアクセサリー製作・販売はその一環なのですか?
Y様●大学の先生や専門家でもない私が環境問題を語っても発信力に欠けますよね。でも私、美術大学を出ていて、物づくりが好きだし、美しいとかステキなものが人に良い影響を与えることを知ってます。だから、まず自分が楽しみながらできることを考えたら、自然素材を使ってアクセサリーをつくることかなと。こういう活動を通して、普通に環境を語り合えるきっかけを作れたらと思ったんです。
国産の木を使ったアクセサリーも
身近なことや日本の森に目を向け、豊かな明日を拓きたい
——ほかにも何か取り組んでいますか?
Y様●環境問題、温暖化はとても身近な問題なんですよね。自分もそうだったように子どものころから環境教育を、と思い『子ども主体のごみ拾い活動』を企画しています。公園で10分間、トングでごみ拾いだけの活動です。始まる前に少しだけごみ問題の話を子ども達にします。子ども達は真剣そのもの!という表情で、聞いてくれます。子どもたちのその姿をみて、親も一緒に変わっていく…、その様子を見ると、子どもの持つパワーとメッセージ性は大きいと思います。
——住まいに自然素材を使うことも環境保護につながるとお考えですか?
Y様●もちろんです。特に国産材の使用は、川上から日本の環境を守り、豊かな暮らしにつながると考えています。理想的には川の上流にある山、森林がしっかり守られて豊かになれば、CO2の吸収力が高まり、いい山から流れたミネラル分の多い水が流域や海を潤します。日本は国土の約67%が森林を占める世界有数の森林大国なんですよね。日本の森を健全に保つためには、日本の林業の力を再生していくことが必要です。そのためには、もっともっと国産材を使って林業を活性化すべきだと思います。
——とはいえ、国産材は贅沢品、高価なイメージですが。
木の力を最大限に引き出す取り組みに共感
Y様●現在は良質な国産材が求めやすくなっています。たとえば、私がリノベで使った天竜杉。「国産は高い」というイメージがあると思いますが、ものすごく高いという訳ではありません。
——なるほど。天竜杉にこだわられたのはなぜですか?
Y様●理想的な木材を供給する取り組みに共感できたからです。木をベストな時期に伐採し、人工乾燥ではなく、葉枯らし乾燥・天然乾燥を行っています。また、トレーサビリティを徹底し、いつどこで伐採され、どんな工程で加工されたのか、履歴書をつけている。特に感心したのは生産性を度外視してでも葉枯らし乾燥・天然乾燥こだわっていること。この手間ひまのかかる乾燥方法ですと、CO2の排出がほぼゼロ。しかも、一般的な人工乾燥に比べ、カビやシロアリに強く、耐久性の高い木材がつくれます。
——実際に現場まで足を運んで、ご自身で確かめたそうですね。
Y様●はい。日本の森や林業の今を知っておきたいし、自分がずっと暮らす家に使う材料が、どんなふうにつくられているかも知っておくべきだと思いました。訊ねたのは、天竜T.S.ドライシステム協同組合さん。天然乾燥材と人工乾燥材の違いが素人でもわかる実験結果を見せてもらえたり、天然乾燥の工程や、天然乾燥材の色艶のよさを実感できたり、とても有意義な時間を過ごさせてもらいました。
次回は、天竜T.S.ドライシステム協同組合を訪問して、取り組みの詳細、天竜杉の魅力を深掘りしてみたいと思います。
住まいの環境をよくするために、自然環境から考えよう
——幼少期の環境教育や子育て体験から、環境保護につながる活動をされているそうですが、具体的にはどんなことを?
Y様●子育てを始めてから、住宅の環境が大切なことを実感しました。できるだけ良質な天然素材を使ったほうがいいと。その天然素材は、自然環境が守られてこそ手に入るもの。だから、一人ひとりが自然を大切にしたり、その恵みを活かすことで豊かに生きる、そういうことが大事だと改めて思いました。それを世の中に発信したいとも・・・
——自然素材のアクセサリー製作・販売はその一環なのですか?
Y様●大学の先生や専門家でもない私が環境問題を語っても発信力に欠けますよね。でも私、美術大学を出ていて、物づくりが好きだし、美しいとかステキなものが人に良い影響を与えることを知ってます。だから、まず自分が楽しみながらできることを考えたら、自然素材を使ってアクセサリーをつくることかなと。こういう活動を通して、普通に環境を語り合えるきっかけを作れたらと思ったんです。
国産の木を使ったアクセサリーも
身近なことや日本の森に目を向け、豊かな明日を拓きたい
——ほかにも何か取り組んでいますか?
Y様●環境問題、温暖化はとても身近な問題なんですよね。自分もそうだったように子どものころから環境教育を、と思い『子ども主体のごみ拾い活動』を企画しています。公園で10分間、トングでごみ拾いだけの活動です。始まる前に少しだけごみ問題の話を子ども達にします。子ども達は真剣そのもの!という表情で、聞いてくれます。子どもたちのその姿をみて、親も一緒に変わっていく…、その様子を見ると、子どもの持つパワーとメッセージ性は大きいと思います。
——住まいに自然素材を使うことも環境保護につながるとお考えですか?
Y様●もちろんです。特に国産材の使用は、川上から日本の環境を守り、豊かな暮らしにつながると考えています。理想的には川の上流にある山、森林がしっかり守られて豊かになれば、CO2の吸収力が高まり、いい山から流れたミネラル分の多い水が流域や海を潤します。日本は国土の約67%が森林を占める世界有数の森林大国なんですよね。日本の森を健全に保つためには、日本の林業の力を再生していくことが必要です。そのためには、もっともっと国産材を使って林業を活性化すべきだと思います。
——とはいえ、国産材は贅沢品、高価なイメージですが。
木の力を最大限に引き出す取り組みに共感
Y様●現在は良質な国産材が求めやすくなっています。たとえば、私がリノベで使った天竜杉。「国産は高い」というイメージがあると思いますが、ものすごく高いという訳ではありません。
——なるほど。天竜杉にこだわられたのはなぜですか?
Y様●理想的な木材を供給する取り組みに共感できたからです。木をベストな時期に伐採し、人工乾燥ではなく、葉枯らし乾燥・天然乾燥を行っています。また、トレーサビリティを徹底し、いつどこで伐採され、どんな工程で加工されたのか、履歴書をつけている。特に感心したのは生産性を度外視してでも葉枯らし乾燥・天然乾燥こだわっていること。この手間ひまのかかる乾燥方法ですと、CO2の排出がほぼゼロ。しかも、一般的な人工乾燥に比べ、カビやシロアリに強く、耐久性の高い木材がつくれます。
——実際に現場まで足を運んで、ご自身で確かめたそうですね。
Y様●はい。日本の森や林業の今を知っておきたいし、自分がずっと暮らす家に使う材料が、どんなふうにつくられているかも知っておくべきだと思いました。訊ねたのは、天竜T.S.ドライシステム協同組合さん。天然乾燥材と人工乾燥材の違いが素人でもわかる実験結果を見せてもらえたり、天然乾燥の工程や、天然乾燥材の色艶のよさを実感できたり、とても有意義な時間を過ごさせてもらいました。
次回は、天竜T.S.ドライシステム協同組合を訪問して、取り組みの詳細、天竜杉の魅力を深掘りしてみたいと思います。