【プランナー監修】寒い家をリノベーションであたたかく!工事の方法やポイントを解説
暖冬続きとはいえ、家の中の寒さをなんとかしたい!とリノベーションの相談にいらっしゃる方は多いもの。特に一戸建ては窓も多く、築年数によっては外と変わらないほど寒いというケースも。そこで、寒い家をリノベーションするときの断熱工事のやり方や注意点についてプロに聞いてきました。実際に断熱工事を行った事例とともにご紹介します。

一級建築士、スタイル工房チーフプランナー 鈴木
お施主様と綿密なコミュニケーションを取りながら問題を解決、マンション・戸建て共に数多くのリノベーションに携わってきた。
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目次
- 中古物件を買う前に知っておきたい!寒い家の特徴とは?
- 寒い家をリノベーション!断熱工事ではどんなことをする?
- リノベーション事例① 2×4住宅で、断熱材の総入れ替え
- リノベーション事例② 各階の気温差をなくして二世帯仕様に
- リノベーション事例③ 断熱工事で、吹き抜けが新設できた!
- まとめ|「寒い家」解消のための補助金を賢く使おう
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中古物件を買う前に知っておきたい!寒い家の特徴とは?
イヤな底冷えや、窓の近くの寒さや結露……なんとかしたい!
中古物件を購入する場合、構造や築年数はもちろん気になりますが、盲点になりやすいのが「冬の寒さ」。では、どんな家が寒くなりやすいのでしょうか。
「寒さが気になるのは、やはり戸建てが多いですね。特に築年数が古い家では、断熱材の入れ方に問題があったりします」と鈴木プランナー。
ただし、築年数だけで判断するのは難しい場合もあるのだそう。というのも、ここ5~6年ほどで窓や断熱材の性能が大きく向上しているから。
「2000年以降に建てられた家でも、建てられた時期や仕様によって断熱性能はかなり違います。特に最近は補助金制度が手厚くなり、その基準を満たす高性能なサッシや窓が選ばれるようになりました。以前なら『築20年ならまだ新しい』といわれていた家でも、実際に住んでみると寒さを感じることがあります」
特にチェックしたいのが窓。古い窓はガラスやサッシから熱が逃げやすく、暖房をつけても窓際だけひんやりすることがあります。一方、昨今の高性能な窓は、近くに寄っても寒さを感じにくく、「窓がある」という感覚すら薄くなるほど。
「窓の性能は本当に上がりました。以前は断熱も兼ねて窓にカーテンを付けるのが当たり前でしたが、最近は目隠しだけの観点で選ばれる方も増えています」
中古物件を探すときは、築年数だけでなく、窓の種類や断熱材の有無・状態もできれば確認しておきたいところ。購入後にリノベーション予定であれば、断熱工事を含めてどこまで性能を高められるかを、プロに相談しながら検討しましょう。
寒い家をリノベーション!断熱工事ではどんなことをする?
基本は断熱材の入れ替えと、熱が逃げやすい窓や玄関などの開口部の対策
寒い家を暖かくするには、具体的にどんなリノベーションをすればよいのでしょうか。基本となるのが、壁や床、天井などに断熱材を施工することです。
「断熱材には、グラスウールなどの無機繊維系と、硬質ウレタンフォームなどの発泡プラスチック系があります。予算を抑えつつ性能を上げたい場合は、グラスウールを充填するのが比較的取り入れやすいでしょう」
壁の中に断熱材を充填する際には、床下からの空気の流れを防ぐ「気流止め」など、断熱材がきちんと性能を発揮できる施工も重要です。
窓については、まず内窓を検討するのも一案。「内窓の設置は比較的手軽な割に、効果を実感しやすい工事です。ただし、よく開け閉めする窓なら、2枚開けるのが煩わしいということで、性能の高い窓に交換する方も多いですね」
また、家全体を一度に断熱するのが難しい場合は、部分断熱という方法も。
「最上階の天井と最下階の床を工事するだけでも、かなり違います。『リビングと寝室は手厚く、玄関・廊下・収納室は優先度低め』というように、住まいの状態や予算、暮らし方に合わせておうちのなかでメリハリをつけることもできますよ。まずはご相談ください」
それでは、実際に「寒い家」を解消したリノベーション事例を見てみましょう。
リノベーション事例① 2×4住宅で、断熱材の総入れ替え
【戸建て|築29年|リノベーション面積 約115㎡】

暮らしやすい間取りや趣味のスペースづくりに加えて、住宅性能の向上も大きなテーマとなりました。

さらに効率的に換気するシステムも新たに導入し、住まい全体の性能を高めています。

この例のように既存の断熱材を入れ替えることで、現在の暮らしに合った性能へアップデートすることができます。
リノベーション事例② 各階の気温差をなくして二世帯仕様に
【戸建て|築16年|リノベーション面積 約145㎡】


階段(吹き抜け)を利用して階ごとの温度ムラをなくしました。

断熱等級5~6の水準を実現しました。
冷暖房効率や世帯間の音にも配慮して階段部に引き戸を設けるなど、二世帯それぞれの暮らしやすさにも工夫を凝らしています。
リノベーション事例③ 断熱工事で、吹き抜けが新設できた!
【戸建て|築35年|リノベーション面積 約125㎡】

もともと広い家でしたが間取りが分断されていること、「外より寒い」ことがお悩みのひとつでした。
そこで、断熱性能と耐震性を高めたうえで、熱交換型換気システムも導入し、家中の温度を均一化。

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_t115.html
まとめ|「寒い家」解消のための補助金を賢く使おう
中古戸建ての寒さを解消するには、断熱材だけでなく、窓や換気、空気の流れまで含めて住まい全体を考える必要があることが分かりました。とはいえ、家全体を断熱するとなると、費用も気になるところ。
そこで活用したいのが、国や自治体の補助金です。2026年は国の「住宅省エネ2026キャンペーン」で、床・壁・天井などの断熱改修を対象とする「みらいエコ住宅2026事業」や、高性能な窓への改修を対象とする「先進的窓リノベ2026事業」が実施されています。
自治体でも独自の制度があり、例えば東京都では、高断熱窓や断熱材などの改修を対象に補助金が設けられています。国と自治体では対象となる工事や製品、併用できるかどうかなどの条件が異なるため、リノベーションの計画段階で確認しておきましょう。
断熱リフォームは、冬の寒さ・夏の暑さの解消だけでなく、光熱費の削減やヒートショックのリスク低減にもつながります。実際に高齢のお客様でリノベーション後に家の中の活動量が増えたり、家事などが前よりもはかどるようになった例もあるのだそう。
「ストレスのない間取りと断熱は、暮らしを劇的に変えてくれます。せっかくリノベーションするなら、見た目だけではなく、家の中の温度にまで目を向けてみてください」と鈴木プランナー。住まいの寒さが気になったら、補助金の利用も含めてご相談ください。








