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想いをカタチにする工事はどんな風に進んだ? 〜T様邸 Vol.3〜

2025年09月02日(火)

リノベーションにおける住む人や作り手のストーリーをより深く掘り下げる「リノベ密着レポート」。今回はご実家をリノベーションして2世代同居を決めたT様ファミリーに密着。Vol.3ではプランを具体的にカタチにする現場へと舞台を移動。プランナーの鈴木と工事部の保壽に、T邸リノベーションでそれぞれが果たした役割について聞きました。

◆今回の登場人物◆ 

鈴木(プランナー)・・・二級建築士、T邸ではプランナーのサポートからコーディネート、関係各所との調整など多岐にわたって担当。

保壽(工事部)・・・一級建築施工管理技士、工事部 部長。現場監督として施工監理から大工・職人の手配、資材の発注などを担う。工事部では猪瀬、岩瀬との3人チームでT邸を担当。

 

チャットには関係者が25人!常に情報共有しながら進行

———今回、T邸のリノベーションではアドバイザーとしてどのような関わり方をされたのでしょうか。

鈴木●メインプランナーのサポートについて具体的な内装の仕様を決めたり、T様のご要望をふまえた提案をおこないました。打合せの議事録をまとめて社内外の関係者に共有するのもアドバイザーの役目。設備や部材の収まり方なども、図面やイラストを使ってよりイメージしやすいよう工夫しました。

また、各所から上がってくる質問や確認事項に対応したり、分かる人に振り分けるのも業務のひとつ。工事が始まってからも、図面と違う部分などがあれば現場から質問があがってくるので、他の部署とも連携しながら対応します。

———一戸建ての大規模リノベーションということで、難しさなどはありましたか?

鈴木● 建築確認申請や助成金など要素の多いリノベーションだったため、社内でも多くのスタッフが関わる案件でした。そのためアドバイザーが各部署の間に入って情報共有や調整をおこなう場面が多かったですね。

それぞれ働いている場所も離れていたり、いくつも現場を行き来しているため、案件ごとのチャットルームをつくるのですが、T様邸の場合は事務系スタッフも入れると20人以上。多い時では少し席を外している間に未読30件!なんて時も。

ただ、今回は専門設計が最初から関わるなど、スタイル工房としても万全の態勢で挑んだため、それぞれの役割分担がしっかり決まっていました。そういった意味では、アドバイザー業務に専念できたといえます。

———普段はプランナーとして案件を担当されていますが、T様邸のプランはいかがでしたか?

鈴木● 「こんなコトできるんだ!」という発見がありました。階段の架け替えはもちろん、2階の洗濯機置場に扉をつけるという機転の効かせ方など。収納スペースを圧迫せずに広い空間をつくる工夫が髄所にあって、前の住まいでT様が不便に思っていた点がしっかり改善されています。プランナーとしても勉強になりましたね。

 

部材手配や職人の配置…改めて直面する再申請の難しさ

———工事について、他のリノベーションと違う点などはありましたか?

保壽● 確認申請を取り直すということで、柱や梁などを新築時と同じ材種でリノベーションする必要がありました。しかし全く同じものが手に入るとは限らず、その場合は、同等の強度を満たすものを調べて取り寄せなければならない。

その都度、代替案を考えて、設計部に確認して…という手間がかかりました。必要な木材を木場まで取りにいったこともあります。

———それによって工期に影響が出ることはあったのでしょうか?

保壽● トータルの工期は計画通りに収まりましたが、工期中に遅れたり巻き返したりというズレはありました。助成金の関連で「12月中にインナーサッシを取り付け、撮影して申請」などといったずらせない工程もあって、全てのスケジュールを効率よく組めないことも。そのやり繰りには少し苦労しました。

———現場で作業をする大工さんや職人さんの手配はいかがでしたか。

保壽● 大工さんだけでも常時34人の人が入っていました。いま職人さんはどこも人手不足で、昔より確保が難しくなっていると感じます。

3階建ての各階で同時に作業してもらうことも多いし、それぞれの進捗を確認しながら次の工程の計画と手配のことを考える必要があります。お茶の時間は世間話などもしつつ、おもに進捗確認のために使っていました。

もちろん1人ではできないので、施工監理チームとして3人で担当しています。事務所で打合せすることもありますが、移動中の車内で情報共有をしたり。工事部内ではチャットよりも直接話すようにして、3人のうち誰が現場に行ってもうまく回せるようにしました。

力を注いだのは「プランの意図を現場に伝えること」

———大工さんや職人さんには、どのように指示を出すのですか?

保壽● 大工さんによってはタブレットなどで図面共有できる方もいますが、更新が難しいこともあって、紙の図面が基本となります。解体したあと現状に合わせて変更や修正なども入るため「その時、現場に貼ってあるものが常に最新」というふうにしていました。

前に現場に入ってもらったときから1週間空く人や、新築がメインでリフォームはあまり慣れていない大工さんもいる。次に作業にかかる人への引継ぎがスムーズにいくよう、完了後の報告もしっかり聞いて、施工管理チームで共有。変更点は現場の図面に文字でも補足し、申し送り。この繰り返しです。

———今回、階段の架け替えがありましたが、架け替え工事はスムーズに進みましたか?

保壽● 階段については、プランナーから「以前の階段ではT様が大型家電を2階に上げられず苦労された」というお話を聞いていました。それでこの経路、広さでプランニングされているのですが、現場の大工さんはそれを知らない。「どうしてこうなってるの?」という質問があがってくるため、意図をきちんと伝える必要がありました。

T様邸に限らず、図面には、設計・プランナー・アドバイザーそれぞれが描いた部分があります。「この数字は誰が設定した?その狙いは?」という意図を読み取って、現場で手を動かす大工さん、職人さんにできる限り正確に伝わるようにしました。

———社内外の多くの人が協力し合ってT様邸のリノベーションが完成したのですね。

鈴木● その甲斐あって、T様らしい空間ができあがったと感じます。新しいおうちで、ぜひ楽しみながら日々を過ごして欲しいですね。

最終回である次回では、新生活をスタートしたT様を再び訪問。リノベーションした家の住み心地や、2世帯同居のこと、新居でこれから計画していることなどを伺います。

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