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【プランナー監修】子ども部屋をつくるときのリフォームのポイントとアイデア

2024年4月9日(火)
子どもが成長して、そろそろ子ども部屋をつくってあげたい!そんな時、リフォーム・リノベーションでどんなことができるでしょうか?打合せまでに決めておくべきことやお子さまと話し合っておきたいこと、スペースの限られたマンションでの間取り方などをプランナーに聞いてきました。

お話を伺ったのは・・・


鈴木ゆり子
一級建築士、スタイル工房チーフプランナー
お施主様と綿密なコミュニケーションを取りながら問題を解決、マンション・戸建て共に数多くのリノベーションに携わってきた。



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目次

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ただ「欲しい」ではなく何のために必要?を家族で話し合おう

上のお子さまが小学校高学年になったら「そろそろ子ども部屋を」と考えるご家族が多いようです。しかし「子ども部屋をどのように使うかは、親子の関係性や親の教育方針によって違います」と鈴木プランナー。

「子どもが1人で寝られるようになったから、寝室兼子ども部屋をつくってあげる、ということで相談にいらっしゃいます。でも、もう少し深くお聞きすると、子ども部屋をつくることによって『自分の世界を持つこと』を重視しているご両親が多いですね」。

私物を管理し、片付けや掃除をして整えること、自分だけのためのインテリアや飾り付けを楽しむこと。それらを人生で初めてするのが子ども部屋。そのため、その役割やスペースのとり方に、ご家族それぞれの考え方が表れるそうです。

「リフォーム前には、ご家族でよく話し合いましょう。部屋をつくったらできるようになってほしいことをお子さまにきちんと話し、お子さまにも『自分の部屋で何をしたい?』と聞いてみる。家づくりは親子関係や夫婦間の暮らしのすり合わせにも、とても有効だったりします」。

 
「落書きOK!」子ども部屋の壁に塗ったのは黒板塗料。自由なお絵かきで、豊かな感性が育ちそう。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k112.html

 

勉強はどこでする?大きくなってもリビングという家庭も多い

子ども部屋での過ごし方として気になるのが、学校の宿題などの勉強時間。自分の部屋ができるまではダイニングテーブルで、というご家族も多いでしょう。子ども部屋ができたら自室で勉強できますが、引き続き、勉強はリビングダイニングなどのパブリックスペースで、というご家族も一定数いらっしゃるようです。

「これもご両親の考え方によりますが、最近は、子ども部屋をつくっても勉強は引き続きリビングで、というご家族が増えています。その場合は、リビングの一角に大人も使えるデスクカウンターを造作することをご提案しています」。

受験生になると塾で勉強してくる時間が長くなるため、そのぶん自室はゆっくりリラックスできる環境に整えるなど、メリハリをつける方が効率がよいことも。

「リビング学習の場合でも、スタディーコーナーに引き戸を付けて仕切ったり、壁を立てて半個室のようにしたり。同じ空間でも集中できるよう、リフォームで工夫することができますよ」。

 
リビングの一角、ブルーの壁でコの字に囲まれた部分が家族共用のスタディスペース。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_h53.html

 
リビングの隣に子どもたちの勉強とパパの仕事に特化したスペースをつくった例。家族間で「ラボ」と呼んでいるそう。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_n67.html

 

子ども部屋と収納の考え方。私物はどこまで管理するべき?

勉強部屋と同じくらい、両親の教育方針がはっきり表れるのがクローゼットなのだそう。フルリノベーションでは、ファミリークローゼットとして収納を集約してスペースの有効活用や家事動線の短縮を図るプランが多いのですが、子ども部屋には独立したクローゼットは必要でしょうか?

「これは、自分の服を子どもに管理させたいかによります。洗濯ものを取り込んでからのたたむ→しまうを自分の分は自分でできるようになってほしければ、子ども部屋にクローゼットは必要。例えば、早くからお子様のホームステイや留学を検討しているご両親などは、部屋に取り込むことが多いですね」。

ここもやはり、教育方針によって変わるそうです。子ども部屋にクローゼットもつくりつつ、一部はWICへ・・・という折衷案もありました。

 
造作ベッドの下をクローゼットにしてスペースを有効活用!コントラストの効いた壁色もオシャレ。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_i42.html

 

子ども部屋マンション事例その1|それぞれの個室を確保

【築7年|約70㎡|4人家族】

子ども部屋スペースの確保は、特にマンションの場合はなかなか悩みどころです。
どのように間取るとよいのか、実際のリノベーション例を見てみましょう。



こちらは4人家族のリビング。
その一角に造作したカウンターの奥に、上のお子さんの個室があります。



カウンターは内側がデスクになっており、横にはクローゼットと大容量の本棚。
勉強に集中できそうです。



こちらは下のお子さんの個室。
コンパクトですが室内窓で光が通るため、閉塞感はありません。



間取りはこのような感じで、1.5室分のスペースを使って子ども部屋×2とワークスペースにしています。
子ども部屋をつくりつつ、家族で使うLDKは広くなっているところもポイントです。

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_e07.html

 

子ども部屋マンション事例その2|2室分のスペースを子ども部屋×3に

【築14年|約75㎡|5人家族】

続いては、お子さま3人の5人家族です。
もともと3LDKの間取りで、個室のひとつに3段ベッドを置いて子どもたちが寝ていたそう。
いちばん上のお子さまが中学生になり、家全体も設備の交換時期にきていたため、リフォームを決められました。



まず、上のお子さまには共用廊下側に独立した個室を。
「色々飾って楽しみたい」という本人の要望で、ホワイトを基調にシンプルな空間にしました。



下のふたりのためには、リビング横の6帖の和室と洋室の一部のスペースで、2つの子ども部屋を新設。
窓がないため、リビングと室内窓でつなげています。

  

造作ベッドの下のスペースを互い違いに組み合わせて、ムダなく使えるようにしました。
仲良しきょうだいがそれぞれに行き来したり、引き戸で仕切ることもできます。



間取図で見ると、リビングの広さは変わっていないのが分かります。
それぞれのお部屋はコンパクトながら、快適に過ごせるよう通風や採光にも配慮しました。

https://www.stylekoubou.com/blog/?contentCode=2176

 

まとめ

「リフォームには、クロス選びなどでお子さまも参加していただいています。小学生でも渋い色を選んだりと、意外な一面が見えた!というご両親もいらっしゃいますよ」と鈴木プランナー。自分で選ぶことで、部屋への愛着がさらに深まる様子。取材に伺うと、できた部屋を嬉しそうに見せてくれるお子さまの笑顔が印象的です。

ところで、今はなかなか想像しづらいかもしれませんが、考えておきたいのが子どもが独立した後のこと。子ども部屋だったスペースをどのように使うのか、頭の隅でイメージしておくとよいでしょう。書斎として使う、趣味の部屋として使うなど、遠い将来の楽しみにもなります。間取り変更をされる場合は、いつでもご相談ください。
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