事例No.220築60年の風合を新しい型で受け継ぐ耐震性のアップと光や風の通る、明るいお家がご希望でした。
耐震性のアップと光や風の通る、明るいお家がご希望でした。
築60年のおばあちゃん家を、どうしても残したくて
Gさん夫妻が愛猫と暮らすお家は、なんと築60年の木造住宅。奥様のお祖母様のお家を譲り受けたものです。浴室や床の一部を手直ししながら5年ほど住んでいましたが、冬場の寒さや耐震性への不安などで、リノベーションを決められたそうです。「小さい頃から遊びに来ていたおばあちゃんの家。更地にして立て替えるという選択肢は思い浮かばなかったですね」と語る奥様。建物全体を補強するために、骨組みだけを残したスケルトン状態にしてのリノベーション。それでも、水まわりの位置をかえずにそのままにしたり、使えるものはなるべく再利用して、引き継いだ家具とも馴染む「おばあちゃんの面影がなんとなく残るお家」になるよう工夫したそうです。

どこか懐かしく、でも夫婦ふたりが暮らしやすく
築60年というだけあり、もとのお家は5K。1階は独立したキッチンと洋室3室、2階は和室2室と、昔ながらの細かく区切られた間取りでした。そこで「夫婦で居心地良く暮らしたい」と、互いの存在感を感じられるワンルームにリノベーション。1階は広々としたリビングダイニングに、2階は寝室と、大容量のウォークインクローゼット。それに本が大好きなふたりのために、3面が天井まで本棚の書庫スペースを設けました。柱と梁はもとからあったものを残し、古材の味わいが楽しめるとともに、耐震面にもひと役買っています。古い障子やガラスも、新しい建具に組み込んで再利用しました。クリ無垢材の床と珪藻土の壁にもしっくりとけこんで、快適さと懐かしさを両立しています。



安心して暮らせるよう、すべての構造材をしっかりチェック
「実は、最初は他の会社に相談していたのですが、建て替えを勧められてしまったんです」と話すGさん。築年数の古いリノベーションは大規模なものになるだけでなく、「開けてみないと分からない」不確定要素が多いため、敬遠されることがあります。建てた当初とは建築基準なども変わっていて、新しく建ててしまった方が手間がかからないというわけです。「でも、私たちはリノベを希望していたので、それに応えてくれる会社をもう一度探しました。スタイル工房はそんな私たちの希望や想いを汲み取ってくれて、親身に相談に乗ってくれたのが嬉しかったですね」とGさん。リノベーションの際は、すべての構造材をしっかりとチェックし、傷みのあるものは入れ替えたり、強度に不安がある部分は柱や梁を追加したそうです。もちろん、耐震金物や構造用合板で建物全体を補強。窓のサッシも変えて強度を上げながら寒さ対策も行いました。リノベでも新築以上の住み心地を実現しています。


これまでも、これからも。ふたりに馴染んでいくお家に
新しいお家のリビングは、大きな窓からウッドデッキとシンボルツリーの梢が見える、ゆったりした空間。お母様が子どものころに使っていた椅子や、お祖母様の和箪笥も心地よさそうに息づいています。「もともと古いものが好きで、それも、洋ではなく和のアンティークに惹かれます」思えば、これも祖母からの影響なのかも、と微笑むGさん。「これから、このクリの床材も古びてきて、味わいが出てくるはず。それが今から楽しみなんです」と話してくれました。
間取り


☆工事内容


