【プランナー監修】狭いキッチンを使いやすくしたい!リノベーションで何ができる?
「収納が足りない」「動きづらい」「作業スペースが埋まってしまう」…。キッチンの狭さに悩む方は多いですよね。実は、キッチンはレイアウト・収納計画・動線の考え方次第で、狭くてもぐっと使いやすくなる場所なんです。狭いキッチンをリノベーションで解消する方法を、プロに聞いてみました。

チーフプランナー 黒沢
二級建築士、インテリアコーディネーター
時間の経過と共に変わっていく暮らしの変化も想定したプランと、建物のポテンシャルを生かした美しいラインのおさまりに定評がある。
――――――――――――――――
目次
- 狭いキッチンの悩みをリノベーションで解決!打合せで必ず聞くことは?
- キッチンリノベーションのサイズの考え方や注意点は?
- 狭いキッチンの解決事例①壁付け+ミニパントリーを
- 狭いキッチンの解決事例②対面式でリビングも見渡せるⅡ型キッチンにリノベーション
- 小さな工夫で使いやすくするリノベーションアイディア
- まとめ|リノベーションで広々キッチンはつくれます!
――――――――――――――――
狭いキッチンの悩みをリノベーションで解決!打合せで必ず聞くことは?
まず、リノベーションの最初の打合せでは、キッチンに関するどのようなことを聞かれるのでしょうか?また、あらかじめ把握しておいた方がよいことも気になります。
「プランニング前の打ち合わせではっきりさせたいのが『現在の状況』と『それに対してどのようにしたいか』です。具体的には、
・食器や調理器具の量
・どこに何を収納しているか
・「見せたいもの」「隠したいもの」
・使っている家電の数やサイズ
・これから増えそうなもの
・出しておきたい調味料があるか
など。それに浄水器やウォーターサーバーの有無なども。最近では、ソーダストリームやエスプレッソマシーンをお持ちのお客様も増えました」(黒沢プランナー、以下同)。
暮らし方やキッチンでの過ごし方はご家庭によってさまざまなので最初はじっくり確認したいところ。
細かいことでいうと、ゴミ箱の数も自治体によって分別ルールが異なるので、押さえておきたいポイントです。
「分別ルールはもちろん、ライフスタイルによってゴミの出し方が違うため、必要なスペースが変わります。24時間ゴミ出し可能なマンションなどで、毎日出す方であれば大きなゴミ箱は必要ない場合も。戸建てだと、大きなゴミ箱は外に出している方も多いですね。
打合せでは実際に立ったりしゃがんだりして、普段の“動き方”を確認することもあります。暮らし方によって、必要なスペースや配置は変わってくるんです」
キッチンリノベーションのサイズの考え方や注意点は?
またもうひとつのポイントは、実際の寸法。人がすれ違える、一緒に調理が楽しめるその広さを確保したいという方も多いです。
実際にショールームでキッチンを選ぶときには、やっぱりサイズが重要です。作業スペースや立つ場所の幅は、どれくらいの広さがあれば使いやすいのでしょうか?
「作業スペースの奥行きは65cmが標準で、横幅は60cmは欲しいという方が多いですね。そうなるとシンク・作業スペース・コンロを並べた場合、全体の幅は240cmは必要になります。間取り上、そこまでスペースに余裕がない場合はセパレートタイプをご提案します。
立つ場所の広さは、80cm~110cmほど。あまり広いとかえって使いづらくなりますが、キッチンの配置や2人同時に立つかどうか、すれ違える広さが欲しいかどうかなどの条件で変わってきます。フロントオープンの食洗機を採用する場合も、少し余裕が必要ですね」
メーカーによってはコンロが横一列に並ぶタイプもあり、コンロの手前も作業スペースとして使えたり、2人同時にコンロを使いやすいというメリットが。スペースと使い方が合えば選択肢に加えてもよさそうです。
それでは、キッチンリノベーションで見落としがちな注意点などはあるのでしょうか。
「キッチンを使い始めるまではイメージしづらいのですが、ニオイや油跳ね、換気についても配慮が必要です。もちろんレンジフードがあるので大きな問題はないものの、エアコンは油を含んだ空気も吸気するため、コンロとはできるだけ離したいですね」
それでは、実際にリノベーションで狭さを解消した例や、コンパクトなスペースでもゆったりとした作業スペースを確保したアイディアを見てみましょう。
狭いキッチンの解決事例①壁付け+ミニパントリーを
47㎡でシンプルに、ムダなく自分たちらしくリノベーションされたお住まい。LDKを間取り全体の北側から南側に移した例です。

壁付けキッチンのメリットは、ダイニングをゆったりとれること。
カウンターがない分LDKの一体感が高まり、より開放的な空間をつくることができます。

壁一面をキッチンにして、縦長のスタイリッシュなタイルを貼りました。

コンロの奥にはミニパントリーをつくり、収納不足になりがちな壁付けキッチンの弱点をカバー。
冷蔵庫もパントリー内に収め、棚部分は縦長の建具ですっきりと隠せるようにしました。
狭いキッチンの解決事例②対面式でリビングも見渡せるⅡ型キッチンにリノベーション
壁に囲まれていた独立型のキッチンをフルオープンのⅡ型にした例です。

回遊できるアイランド型のシンクと壁付けのコンロのⅡ型キッチン。
広くなったLDを見渡せるようにしました。

吊戸棚や家電カウンターなど、収納と動線を両立する工夫がしっかり盛り込まれています。
位置を大きく変えるほかにも、キッチンの作業スペースを確保するためのリノベーションのアイディアもご紹介します。
小さな工夫で使いやすくするリノベーションアイディア
【ニッチ収納】
こちらのお住まいは、キッチンの立ち上がり部分に、使い勝手を考えたニッチ収納を造作しました。

調味料やキッチンペーパーなど、毎日使うアイテムを手に届く場所へすっきり収められるので、カウンター上が物であふれることなく、広々とした作業スペースが確保できます。

必要なものはすぐ取り出せて、リビング側からの見た目はスッキリなのもうれしいですね。
【壁面収納(マグネット・バー)】
こちらのキッチンの壁面は、マグネットが使える仕様を採用しました。

よく使うキッチンツールやミトンなどを壁に掛けられるため、作業スペースを邪魔せず、必要なときに“サッ”と手に取ることができます。

壁に取り付けたバーは、フライパンやキッチンツールを掛けることで、インテリアとしての存在感も。
【取り外せる作業台】
こちらのお住まいでは、食器を洗いながら左側に置きたいとの希望でしたので、
通路に取り外し可能な天板を造作して、回遊性を確保しつつとワークトップ拡大させました。

また、ダイニング側の背面には、必要なモノの量や使いやすい棚の高さなどお客様の希望に沿って
収納の設計を行い、家具職人が造作。

無駄なスペースを作らない事もポイントですね。
【既製品に合わせてカウンター造作】
コンロ横に既製品の縦型ゴミ箱がスッキリ納まるスペースを造作し、タイルをあしらいました。
生活感が出やすいゴミ箱をさりげなく隠すことで、キッチン全体が整って見えます。

まとめ|リノベーションで広々キッチンはつくれます!
キッチンは毎日使う場所だからこそ、小さな不便が積み重なると意外とストレスになります。面積に制限がある場合でも、配置や収納、動線の考え方でできることはたくさんありますので、
「うちの場合、どこまで変えられるかな?」
そんな気持ちが浮かんだら、まずは情報を集めるところから始めてみましょう。選択肢を知ることで、決めるのがラクになっていきます。












