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【プランナー監修】60代からのリフォーム!快適に、心豊かに暮らすポイントを実例から学ぶ

2024年3月18日(月)
子どもが独立したりお仕事や親の介護がひと段落して、セカンドライフが本格的に始まる60代。これまでより夫婦の時間、おうちで過ごす時間も増えて、住まいとの付き合い方が変わってくる時期でもあります。より快適に、人生を豊かにするリフォームのポイント、将来に備えてしておきたいことなどをプランナーに聞いてきました。

お話を伺ったのは・・・



チーフプランナー 於保 誠之
一級建築士、スタイル工房チーフプランナー。マンション・戸建て共に数多くのリノベーションに携わってきた。機能美、住まう人の日々の暮らしやすさ、そして将来も踏まえた心地よさを追求。
 


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目次

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60代からのリフォームのポイント、10年後も見越した成功のコツは?

子育てが終わったといっても、お仕事に趣味に、まだまだ現役の60代。住まいづくりで子育て世代と違うポイントはあるのでしょうか?

「まず、子ども部屋が空いたことで住まい全体のスペースの使い方が変わります。子どもが使っていたスペースを取り込んでLDKをゆったり広くしたり、水まわりの動線も整理して短く。例えばLDKと洗面脱衣室を隣にして引き戸でつなぐことで、なるべく温度差を少なくするような間取りをご提案することが多いですね」。

今すぐというより、10年後も快適に過ごせることを前提に、ヒートショック防止や住まい全体の断熱には特に配慮するのだそうです。
 

場所ごとのリフォームのポイントは?

◆リビング

夫婦ふたりでゆったり過ごせるように、広げることが多いリビング。壁一面に収納棚やギャラリーコーナーをつくり、趣味のものや想い出を飾るプランも人気です。

「60代にもなると本やレコードなど長年コレクションされてきた方も多いのですが、リフォームは断捨離のチャンスでもあります。収納をたっぷりつくる代わりに『ココに入りきらないものは思い切って処分』などお客様自身で決められるケースもよくあります。厳選することでかえって愛着が深まり、家もスッキリしたと満足度が高いですね」。

「また、リビングには床暖房をご提案すると『つけてよかった』といわれることが多いです。低い温度でつけっぱなしにしておくのが、温熱環境の面で理想的ですね。」

家にいる時間が長くなる分、ココはぜひこだわってほしいポイントだそう。
 

◆キッチン

子育て世代よりもフルフラットのキッチンがよく選ばれている60代リフォーム。リビングからよく見えるフルフラットは家族が多いとごちゃごちゃしがちですが、ふたり暮らしなら取り入れやすくなります。

「お料理もそこまでたくさんつくらなくていいし、オープンだとご主人様も気軽に立てます。フルフラットは、おふたりで料理をする機会が増えたご夫婦には、きっと使いやすいはずです」。
 

◆寝室

お仕事が忙しい時期は生活時間がずれていたため夫婦で分けていたものの、リフォームを機に一緒にすることも多くなる寝室。

「もちろん『別々の方が落ち着く』という方もいらっしゃいますし、心地いいかたちは人それぞれ。ゆっくり話し合ってください」。

◆洗面脱衣室

前述の通り、LDKから脱衣室に直接入れる間取りを提案することが多いそう。洗面カウンターを廊下に出すプランも、コロナ禍以降は増えています。

「トイレも含めて、手すりについては今すぐは使わないと思うので、下地だけ作っておきます。必要になったらいつでも設置できるように」。
 

・廊下や居室の入り口など
バリアフリーについてはどうでしょうか。段差をなくしたり、車いす用に間口や廊下を広げたりといったリフォームも、そのうち必要に・・・?

「引き戸を吊り戸にするなど、床はなるべくフラットになるようにしています。あとは、車いすというよりは見た目の開放感やゆったり動けるように廊下を広げたり、引き戸を開け放てば廊下と居室が同空間になるようなご提案をします」。
 

◆その他

「見落としがちなのが照明計画。キッチンなどはある程度明るくしておかないと手元が見えづらいため、しっかり照明を設置するようにします。リビングも最大光量を20%上げたり。落ち着いて過ごしたいときもあるので、調光できるモノを提案しますね」。

ほかに、子ども部屋はなくしても、子どもが帰省したときに泊まれる部屋は作っておくことや、築年数が経っている場合も多いため断熱耐震にはしっかり費用をかけることなどをご提案しているそうです。

それではここからは、実際のリフォーム事例を見てみましょう。

60代からのマンションリフォーム実例①|夫も料理に参加しやすいフルフラットのキッチン



お住まいだった築26年のマンションをリノベーションした例です。
キッチンが独立していた4LD・K→2LDK+Sのゆったりした間取りに刷新。
和室を取り込んで広げたLDKには、夫婦で立っても余裕があるフルフラットキッチンを設置しました。



キッチンにはパントリーもつくり、ストックの食品などがしまえます。
冷蔵庫はタイル壁の奥で、リビングから見えないため洗練されたキッチン空間に。

玄関は居室を一部取り込んで玄関土間を広げ、手前にはベンチ、奥にはコートクロークをつくりました。

 

室内窓の奥は大型のウォークインクロゼットとなっています。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_i60.html
 

60代からのマンションリフォーム実例②|夫婦それぞれの時間も大切。マルチアクセスの書斎

 

水まわり設備の老朽化や結露が気になってリフォームにふみ切ったご夫婦。
キッチンの位置も変えて、リビング奥の洋室だったスペースをワークスペース(書斎)と分けあう間取りに。

ユニークなのがもう一つのワークスペースで、リビングとWIC、寝室の三方を結ぶ場所にあります。

 



もともと3LDKだった間取りを1LDK+WIC+ワークスペース2つと、おふたりに合わせてカスタマイズ。
結露対策としては、全ての窓にインナーサッシを設置しました。
壁と天井はほぼすべて珪藻土、床には床暖房対応のオーク材と、自然素材の心地よさにもこだわっています。

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k116.html

60代からの戸建てリフォーム実例|耐震補強や断熱改修など、住宅性能向上の工事も



お子さんも独立され、今は夫婦二人暮しとなったKさんご夫妻。
老朽化した設備の交換のほか、お孫さんを連れて娘さんご家族が遊びに来たときに、今の奥まったキッチンでは使い勝手が悪いなど日頃から感じていらした不を一気に解消したいとお考えでした。



内装はウィリアム・モリスのデザインクロスやモールディング、真鍮色のパーツ、がヘリンボーンのフローリングに馴染む、大人の空間。



耐震補強や断熱材の充填、サッシの交換で住宅性能をアップ。配管のやり替えや雨漏りの補修といった見えない部分のメンテナンスも実施して、長く安心・快適に過ごせる住まいになりました
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k115.html
 

まとめ|リフォームには体力も必要!ぜひ元気なうちにスタートを

「ショールーム巡りに断捨離、3~4カ月の仮住まいと、リフォームにはかなりのエネルギーが必要です」と於保プランナー。そのため、なるべく体力のあるうちに、早く始めるのがオススメだそうです。

「断捨離に関しては、家電以外の処分品についてはプラス見積もりにはなるものの解体時に処分を請け負うことができます。仮住まいについても、短期専門の物件や、引っ越し業者さんが荷物を預かってくれるサービスなどもご紹介できますよ」。

これまで頑張ってきた60代だからこそ、利用できるものを賢く利用しながら、これからの長いおうち時間を少しでも安心して快適に過ごして欲しい、とのことでした。
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