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【プランナー監修】実家をリフォームするときのポイントと、色々な事例パターン

2025年06月10日(火)

子どもの頃に、自分が育った実家。想い出の残る住まいを引き継いだり、2世帯住宅にリフォームして親と同居するご家族が増えています。状況や目的はおうちによってさまざまですが、共通して考えておきたいことをリフォームのプランナーに聞いてきました。また、実際の事例をもとに、実家リフォームのポイントを解説してもらいました。

お話を伺ったのは・・・

チーフプランナー 渡辺
二級建築士、スタイル工房チーフプランナー。
マンション、ツーバイや築古の戸建てなど、難易度の高いリフォームにも数多く携わる。
お客様やメンバーと共に心地の良い暮らしを導き出す。

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目次

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実家のリフォームにあたり、プランナーが必ず確認すること

大切なのは「家を20年後、30年後どうしていきたいか」

「おうちによってさまざまな事情があり、築年数など建物の状態にもよりますが、お客様がご実家を将来どうしたいかは必ずお聞きしています」と渡辺プランナー。

「たとえば自分の代が快適に住んで、子どもの代になったら売却や建て替えを想定している場合と、子どもの代も住み継いでもらいたい場合。戸建ての場合は特に、それぞれで断熱や耐震に対する考え方が大きく変わってくるからです」(渡辺プランナー 以下同)。

つまり、かかる費用に大きく関わってくるということ。自分の代限りと割り切れば、LDKや寝室など、自分たちが毎日使うエリアを重点的にリフォームします。普段使わない部分については、クロスや床などの内装を新しくするだけにとどめてコストダウン。

子どもの代まで住み継ぎたいというのであれば、新築(建て替え)も視野に入れて、家全体を新築並みの性能に引き上げることになります。

「どちらだとしても、もちろん動線は改善できますし、いまの暮らしに合わせた間取りにすることができます。1世帯仕様から水まわりを増やして2世帯にしたり、その逆も。さまざまなケースがあります」

都内であれば、建て替えにセットバックや減築が必要な場合もあるため、あえてリフォームを選ぶことも。まさに “人それぞれ” の実家リフォームですが、20年後、30年後を考えて、住みやすさと予算、資産価値が、そのご家族にちょうどいいバランスになるようプランニングするそうです。

どのようなケースがあるのか、実際に事例を見てみましょう。

 

実家リフォーム事例1|空き家になっていた実家に家族で移住

【戸建て|築27年|リフォーム面積 約91㎡】

しばらくの間、空き家となっていたご実家をリフォームして住むことにしたお客様。
キッチンや洗面室などの水回りは配置を変えずに交換し、それぞれの空間を整えて使い勝手を改善しました。

 

リビング・ダイニングとの間口を広げて、以前よりも明るくなったキッチン。
クロスやタイルに好きなブルーを使い、背面には家電カウンターを備えた収納を造作しました。

あまり使われていなかった和室は、半分を土間スペース、半分をワークスペースに。

リビングから土間を通り、直接車へアクセスすることができます。

断熱材の充填と窓の改修で快適に暮らせるよう配慮した反面、もともと温かい2階やトイレは内装のみを一新。

大きな間取り変更をせずにコストをおさえつつ、暮らしやすさと好みを実現した住まいにしました。

プランナーからひとこと:「自分たちの代でこの建物を使い倒そう!ということで、間取りは大きく動かさず、1階を中心に暮らしやすくリフォームした例です。

水まわり設備や内装は一新し、土間収納やワークスペースなどを使いきることで、自分たちらしく、楽しく暮らせる住まいをプランニングしました」

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_o63.html

 

実家リフォーム事例2|もともと2世帯の実家に親と同居

【戸建て|築24年|リフォーム面積 約106㎡】

もともと完全分離型の2世帯住宅。
かつては祖父母世帯が1階に、ご両親家族が2階にお住まいでした。
これからの親のサポートや建物の維持管理を考え、息子さんご夫婦が同居することになりました。
こちらは、新たに息子さんご夫婦のために設けられたロフト付きの2階。

同じ階には寝室やワークスペース、独立した玄関を備えています。
それぞれのスペースのクロスづかいにセンスが表れていますね。

親世帯は暮らしやすさを考え2階から1階へ移動。1階にはタイルや扉の色がかわいいキッチンと、畳スペースのある寝室が。

サンルームとウッドデッキも新設し、外とのつながりを楽しむことができます。
寝室の襖を開けると壁一面の鏡は、趣味のヨガを楽しむための工夫です。

プランナーからひとこと:「親世帯が住みながらのリフォーム工事でした。まず1階をつくり、完成後に2階から1階へお引越ししていただいてから子世帯の工事に着手しました。

このように、ご両親がお住まいの実家への移住は、住みながらのフルリフォーム工事となることも多いもの。配管などに気を配りつつ、より綿密に全体の工程計画をつくる必要があります。工期も長くなるので、余裕をもって進めるようにしています」

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m83.html

 

実家リフォーム事例3|海外赴任から帰国後、実家に親と同居

【戸建て|築47年|リフォーム面積 約115㎡】

こちらは、娘さんご家族と一緒に暮らすため、空き家になっていた築47年のご実家をリフォームした例。

 

欄間や板張りの天井はそのまま生かし、縁側の景色を壊さないように外側に断熱サッシを設置。
玄関の格子扉や玉砂利洗い出しの土間などもそのまま残しています。

 

1階には和室のほかに、家族みんなで食事ができるダイニング・キッチンが。
勾配天井のトップライトから光が降りそそぎ、明るく開放感いっぱいです。

 

こちらは2階子世帯。
ミニキッチンを備えた1LDKで、小屋裏を利用して階段で登れるロフトを新設。
収納量を少しでも増やす工夫です。

プランナーからひとこと:「海外にいらっしゃった娘さんご家族の帰国をきっかけに、ご主人さまのとても古いご実家をリフォームした例です。玄関とお風呂は共有の二世帯住宅ですね。

築40年を超えていますが、現地調査の結果、良い材を使っていてくるいもなくしっかりとしたお住まいであることが判明。古き佳き日本家屋のたたずまいを生かしつつ、耐震補強工事と断熱材の充填、バリアフリー化を実施しました」

https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_h51.html

 

実家リフォーム事例4|実家マンションの気になる課題を解決

【マンション|築41年|リフォーム面積 約63㎡】

最後は、都心を中心に増えつつあるマンションの例をご紹介します。

ご両親から引き継ぎ、すでにお住まいだったご実家マンション。
水まわりの老朽化に加えて、子ども部屋として使える個室や収納を増やしたいというご要望がありました。
そこで、内部をスケルトンにして間取りを刷新。
独立型だったキッチンはLDと一体感のあるオープンな対面式にして、背面にも収納をたっぷり設けました。

 

個室ふたつを子ども部屋としたことで、ご夫婦の寝室はリビングの一部の畳コーナーへ。
日中はLDKとつなげてオープンに、就寝時だけロールスクリーンで仕切ってフレキシブルに使っています。
お布団をしまう収納も、毎日出し入れしやすいよう、大きさや高さなどをじっくりと検討しました。

 

個室ふたつを子ども部屋としたことで、ご夫婦の寝室はリビングの一部の畳コーナーへ。
日中はLDKとつなげてオープンに、就寝時だけロールスクリーンで仕切ってフレキシブルに使っています。
お布団をしまう収納も、毎日出し入れしやすいよう、大きさや高さなどをじっくりと検討しました。

 

まとめ

実家のリフォームは相続や税制など、費用まわりがやや複雑なケースも多め。特例や補助金を賢く使っていきたいところです。もし迷ったら、ライフプランと合わせてスタイル工房の顧問であるファイナンシャルプランナー(FP)に相談することもできます。宅地建物取引士の有資格者でもあり、不動産やリフォームの知識も豊富なFPの力を借りたい時は、ぜひ気軽にお声がけください。

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